止水工事 クラックなどからの漏水を止める工事です。

工法について

弊社の止水工事では、TACSS工法を採用しています。
TACSS工法は、水と反応するが水に溶けない薬液を用いる「1液システム」。
高圧・交流速の地下水に立ち向かい、地下水に悪影響を及ぼすことなく、確実に水を止め地盤を強化する、といった公害安全性の高い薬液注入工法です。このシステムは、その優れた特性から、地盤改良はもちろん、構造物の止水、遺跡の保存などにも利用されています。

弊社は信用と技術力の「日本TACSS協会」に加盟。
協会員は施工技術をマスターした専門家として、責任施工を行っています。
※TACSS工法が実施できるのは日本TACSS協会の会員のみです。

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対象となる構造物

  • 外壁
  • 外壁
  • 屋上
  • 屋上
  • ベランダ
  • 窓廻り
  • 窓廻り
  • 配管設備
  • 厨房
  • 浴槽(石貼)
  • 浴槽
  • 便器廻り
  • 地下壁
  • 地下内壁
  • 地下結合部
  • シールドセグメントジョイント部

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使用材料

グレード CR-030NK CR-030NK NK
用途 ・構造物のジョイント部
・空隙封止
・高速湧水の止水
・微細なひびわれ
・封止
・止水
・機械の洗浄
・全グレードに共通
外観 茶褐色液体 茶褐色液体 無色透明液体
粘度(mPa・sec) 160~300 45~105 30~80
密度(g/緕、) 1.12~1.16 1.01~1.11 0.96~0.98
圧縮強さ(MPa) 5.20 0.75
曲げ強さ(MPa) 5.72 0.41
発泡倍率(触媒5%) 約30 約15
水質試験 JWWA k 135 基準合格 基準合格
ホルムアルデヒド
放散等級区分表示・登録番号
F☆☆☆☆
N03176
F☆☆☆☆
N03175
触媒 C-10 C-10

薬液も固結物も無公害

注入薬液が地下水を汚染することなく、人体に影響を及ぼさないためには、次の条件をすべて満たす必要があります。

  • ・薬液を構成する成分が地下水に溶けない。
  • ・薬液を構成する成分が安全なものである。
  • ・団結物に接触している地下水に有害な成分が溶け出さない。
  • ・薬液の固結物が安全なものである。

TACSS工法で用いるポリイソシアネート化合物(ウレタンプレポリマー)は、これらの条件をすべて満たしています。

1. 薬液を構成する成分がほとんど水に溶けません。
薬液を構成する成分の水中溶融性は、100gの水にわずか0.01gと、きわめて難溶性です。
2. 薬液の構成成分は無害です。
薬液の主剤を構成する成分は、急性毒性値LD50の評価では、すべて「実際上無毒~無害」クラスのものであり、触媒の中にわずかに含まれる塩基性有機化合物だけが「わずかな毒性」に分類されています。しかしながら、これも食塩、酢酸の10%水溶液に相当する程度。しかも使用量は主剤の1~5%と、ごく少量です。
3. 固結物に接触している水に有害性分が溶け出しません。
薬液のゲルに接触した水について、(財)日本食品分析センターに水質分析を委託した結果、すべての項目が、上水基準に適合することが実証されました。
TACSS 固結物接触水の水質分析結果
項目 水質基準 結果 検出限界
CR-030NK 対照水 CR-033NK 対照水
硝酸態窒素及び
亜硝酸態窒素
10mg/L 以下 1.4mg/L 1.4mg/L 1.0mg/L 1.0mg/L
鉄及びその化合物 0.3mg/L 以下 検出せず 検出せず 検出せず 検出せず 0.03mg/L
塩化物イオン 200mg/L 以下 15mg/L 15mg/L 8.0mg/L 7.9mg/L
カルシウム、
マグネシウム等
300mg/L 以下 72mg/L 72mg/L 53mg/L 52mg/L
蒸発残留物 500mg/L 以下 140mg/L 160mg/L 110mg/L 100mg/L
有機物
(全有機炭素(TCO)の量)
5mg/L 以下 2.6mg/L 0.7mg/L 4.0mg/L 0.6mg/L
pH値 5.8以下
8.6以下
7.8(21℃) 7.9(22℃) 8.0(22℃) 7.8(22℃)
異常でない 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし
臭気 異常でない 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし
色度 5度以下 1度以下 1度以下 1度以下 1度以下
濁度 2度以下 1度以下 1度以下 1度以下 1度以下
残留塩素 検出せず 0.3mg/L 検出せず 0.15mg/L 0.05mg/L

水道法第四条第二項厚生労働省令第101号(改訂 平成15年5月30日)
JWWAK-135に基づく

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耐久性

耐酸・耐アルカリ・耐塩性について

酸性水、アルカリ水、塩水中に浸したものは28日を経過してもフリーフィルムの引張強さに変化はみられませんでした。このことにより、酸・アルカリ・食塩水に対して充分耐久性はあると考えられます。

各種薬品に対するフリーフィルムの引張強さと浸漬日数の関係図

耐熱性について

加熱時間28日を経過しても、フリーフィルムの引張強さに変化は見られませんでした。このことにより、60℃までの温度下では、引張り強さに影響はないと考えます。

温度の違いによる引張強さと経過日数の関係図

耐候性について

外観に若干の変化はあったものの、引張接着強さに差は認められず、耐候性はあると考えられます。

薬液で接着・接合したブリケットの耐候促進曝露と引張接着強さ
項目 促進曝露250時間 曝露なし
引張強さ
(MPa)
1 1.16 1.22
2 1.15
3 1.14
平均 1.15
外観 ブリケットの接着部に若干変色あり